料理用語その4(ar-ba)

グリルとか串焼きがArrostoの一種だって知らなかった…。

aromatizzare

下ごしらえ中の材料に、香草や香味野菜、スパイス、リキュールなどで香りや味を付け加えること。イタリアでは地域ごとに独特な香りのつけ方がある。たとえばトマトソースの場合、北部ではたまねぎ、フリウリではローズマリーや少量の砂糖、トスカーナでは丸くてざらざらした(rugoso)トマトが独特の香りと酸味を付け加え、南部ではオレガノが良く使われる。ドルチェの場合は、バニラやレモンの皮、リキュールなどが使われる。ケーキを"bagnare(浸す)"という場合には、アルコール分が強くなり過ぎないよう、リキュールを水・砂糖で薄めて使わなければならない。

arrosto

ロースト。調理法の一つで表面に焦げ目をつけて、熱に直接・または間接的にあてて焼くこと。肉、魚、甲殻類(crostacei)やある種の野菜に適している。焦げ付きを防ぐため、またはソースとして使うために材料に調理前や調理中に油(バター、ラード、油)を塗る。Arrostoするための調理法は各種あるが(グリル"alla griglia"、串焼き"allo spiedo"など)、Arrostoという場合は、キャセロールや浅鍋を使って調理するものを指すことが多い。

bagnomaria

バンマリー。湯せん。様々な材料を調理したり温める調理法で、ソースや特に卵を用いたクリームで、高温にしてはいけないものに使う。大きさの異なる二つの容器を重ねて用い、大きい方に熱湯(沸騰していない)を注ぎ、その中に材料を入れた小さい方の容器を入れる。火の上で行うことが多い。また、オーブンでスフレやプディングなどのように固める場合にも使われ、その場合は型を深さのある耐熱容器に並べ、型の周りに液体を注ぐ。

bardare

魚や肉をラードやパンチェッタ、脂の多い生ハムなどで包むこと。特に牛肉をローストする場合に水分が飛びすぎて硬くなることを防ぐために用いられる。脂が調理中に中にしみこみ、柔らかさを保ち、香りを与える。

battuto

主に野菜などの材料を、ドロドロした状態になるまで細かく刻み合わせたもの。最も一般的なものは、たまねぎ、にんじん、セロリ、パセリ、ニンニクで作られる。野菜は新鮮できれいに洗ったものを使う。大まかに刻んでからまな板の上でmezzaluna(半月型の包丁、チョッパー)で刻むか、フードプロセッサーなどで刻む。パンチェッタやラード、オリーブオイルを少し加える場合もある。ローマではミネストラを作るときに"Battuto alla romana(セロリ、ラード、たまねぎ、パセリを刻み合わせ、弱火で炒めたもの)"をベースとする。