出発…

荷造りを終えて重さを量ると25キロになってた。前は17キロだったんだけど、みんなからのプレゼントや、自分が買ったワインやチーズで増えたらしい。運べない重さじゃないけど、階段を降りるのは一人では無理で、セルジオとマルコに運んでもらうことにした。
電車の時間30分前に家を出る。ママに最後の挨拶。声をかける前にもう泣いてるから、こっちも辛い。行かないで…って言われちゃうから更に辛い。
階段を降りて行くと、ママが上から泣きながら手を振る。嬉しいケド辛い。一番下に着いてもまだこっちを見てて…また来るね!って言って玄関を出た。駅までは一人で行きたかったんだけど、まだ雨が降っていてセルジオの車でマルコと2人で送ってくれる。駅に着いて掲示板を見ると…90分遅れの表示。さすがイタリア…。
マルコたちは家にもう一度帰ろうって言ってくれたけど、ママともう一度お別れするのはとてもじゃないけど無理。辛い。2人に駅にいられるのも困る。付き合うって言ってくれたけど、それも断って一人で駅の待合室で待つことにした。待つこと2時間弱…やっと電車がやってきました。
ローマに着いたのは夜8時過ぎ。ホテルはいつも泊まるホテル。母親が来たときに何度もトラブルに遭ったホテル。何でここにしたかっていうと、他を良く知らないのと、ホテルの人達はもう私を覚えてるから今度はちゃんとした部屋を用意してくれるだろうと思ったのだ。案の定フロントにはいつもの感じの悪いおじちゃん。今日はびっくりしたみたいであっちから話しかけてくる。どうしてまたここにしたの?って。今度は大丈夫だろうと思ってっていうと、笑いながら部屋の鍵をくれる。ボーイさんと部屋に行くと…一人なのにでっかいツインの部屋、暖房も効くし、問題は無さそう。前は無かったテレビのリモコンもちゃんとあった。良かった。
と、寛ごうとしたら電話がかかってきた。誰かと思ったらママ。無事に着いたよって言うと安心してくれたけど、今すぐ電車に乗って帰っておいで、ってまた言われてしまう。辛い…