約束の無い金曜日

ママが出かけないの?って聞いてきたけど、特に誰とも約束してなかったから家にいるって伝えた。ママは淋しいわねって言う。特に淋しいって感じないケド、言われちゃうと淋しいような気分になっちゃう。取り敢えず日記を書きにインターネットポイントに出かけた。
家からそこまでは7,8分。少し手前に下着屋さんがあって、夏に何度か出かけて買い物をした。用事が無くて今回はまだ立ち寄って無かったけど、そこのおばあさんがたまたま外にいて、入っていらっしゃいよって言ってくれた。覚えててくれたのだ。中には娘さん(って言っても50歳位)がいて、彼女もしっかり覚えててくれた。夏に買った下着はどうだった?ってことまで聞いてくれる。日本人が少ないっていうのもあるし、私が図々しく色々喋るからっていうのもあるんだろうなぁ。
その後隣のチーズ屋さんへ。ママの知り合いのお店でこの間いとーさんと出かけたお店だ。おばあさんもおじさんも覚えてくれてて、おばあさんは前みたいにでっかいクッキーをくれる。おじちゃんは他のお客さんに切ってた生ハムを私にも分けてくれる。声をかけてくれるだけでも嬉しい気分になるのに、こういうのってもっと嬉しい。二人の写真を撮らせて貰った。
その後でインターネットポイントへ行くと、ここのお兄ちゃん、パオロがピザを食べてた。彼は夕方4時半から11時までここで一人で働くから、夕食に出かけることは出来ない。だから隣のピッツェリアでピザを買って食べるのだ。とはいえ、仕事は簡単で5台のパソコンを見てるだけ。いつもチャットをしてるだけだからそんなに大変では無さそう。
私が思わずモノ欲しそうな顔をしたのを見逃さなかった彼は、すぐに私の分を買ってきてくれた。二人でお喋りしながらピザを食べる。お客さんで来ていたイタリア人の女の子達は不思議そうな顔でちらちらとこっちを見てくる。レストランやBARでもそうだけど、イタリア語を喋ってるとホントに良く見られる。きっと発音とか単語とかがめちゃくちゃなんだろうなって思うんだけど、まぁ特に気にしない。
インターネットポイントからの帰りに、今度は昨日行った化粧品屋に赤ちゃんの写真を撮らせて貰いに出かけた。私が行くとすぐに察してくれて、写真でしょ?って言ってくれる。一緒に居た奥さんの友達が赤ちゃんを笑わせてくれたり、私に抱かせて写真を撮ってくれたりした。
というわけで、家を出たときには何となく一人ぼっち感があったんだけど、帰ってきたときにはすっかり無くなってた。ママがごはんは?って聞くから食べてきたよんっ、って全部話して撮ってきた写真まで見せちゃった。現像してまた持っていくのも楽しみだわ。