料理用語その6(ca)
candire
果物を煮詰めたシロップに浸けてしみ込ませ、砂糖で覆われた状態にすること。砂糖漬け(Candito)には、様々な果物(シトロン、オレンジ、レモン、チェリー、アプリコット、栗)やかぼちゃなどの野菜が使われる。食材を砂糖を溶かした水(シロップ)で弱火で何時間か調理すると、砂糖が次第に材料にしみ込み、最後に白い砂糖で覆われた状態になる(imbiancato)。手順が難しいため、家庭で作るのは難しい。
cappero
ケイパー。多年性(perenne)植物。イタリア、フランス、スペイン、ギリシャに多く見られる。まだ開いていないつぼみ(bocciolo)を、ソース、肉料理、詰め物料理などの香りづけに使う。たとえばグリーンソース(Salsa verde)、牛肉のシーチキンソース(tonnato)などに使われる。塩漬け(Sotto sale)の場合はソースや詰め物料理などに使われ、塩水漬け(Salamoia)は、サラダ、ソース、卵料理などに使われる。
特にパンテッレリーア島(Pantelleria)のものが貴重である。
caramellare
少量の水と砂糖をトロ火で調理してカラメル(caralemmo)を作ること。果物や乾燥果物、砂糖漬けやマジパン(marzapane)をコーティングするのに使われる。クレームキャラメル(creme caramel)が有名である。
carciofo
アーティチョーク。古代エジプト、ギリシャ、ローマ時代から知られ、中世にアラブ人がスペインに伝え、ヨーロッパに広がった。carciofoはアラブ語から来ている。トゲがあるものや無いもの、丸いものや菜が簿沿いもの、緑の強いもの、紫っぽいものなどがある。
秋もの(南イタリアの海岸で作られ、加工食品に使われることが多い)、春もの(北中部の海岸で、2-3月から5-6月に作られる)がある。品種としてはSpinosi(緑が濃いもので生食用)、Non spinosi(詰め物が出来るような丸い形で紫色がかっていて、調理用)がある。
ユダヤ風アーティチョーク(ローマ)が有名で、ファリナータ(Farinata di ceci、リグーリア)の付け合せとしても食べられる。
in carpione
魚を調理した後で、酢に漬けること。保存期間を延ばすために有効である。たとえば魚のフライ(コイ科の魚:tinche、carpe、cavedani、alborelle、サバ:sgombri、鰯:sardine)は油を切った後で密閉できるガラスの器に重ねて入れ、沸騰させた酢をひたひたに注ぐ。10日位保存することも可能となる。"marinata"、"scapece"、特にヴェネトでは"saor"と呼ばれる。南部では酢にいためた野菜を加えて香り付けをすることがある。