文章のシンプルさ(Semplicita`)

イタリアで買ってきた本「Italiano: Lo stile」の1章の半分くらいまでを読んだ。良いイタリア語文章を書くための本で、各章にそれぞれテーマがある。1章はシンプルさ。Semplicita。
その中で引用されていた、イタロ・カルヴィーノの文章も興味深かったケド、イタリア語を読むときに役立ちそうだったのは単語の選び方。この章では、特に官僚、役人(Burocrazia)の書く文章のわかり難さをカルヴィーノの書いた文章を交えて説明しているのだけれど、彼らの文章をわかりにくく(わざと)しているのが単語。日本でも同じだ。対応表を、自分用辞書に登録しておいた。
例えばこんな感じ。

役人の使う単語 : 日常的な単語
aver luogo : accadere, esserci
espletare : compiere
conferire con : parlare a
esplicito : chiaro, aperto
intransigente : duro, deciso

確かに、conferireなんて使ったことがない。辞書で調べると "会談する"という意味、日本語でも日常会話で、会談なんて言わないから同じ。
単語だけではなく、婉曲な表現も様々な手法で使われる。例を挙げて説明してあるからわかり易い。こうやって、一般人にわかりにくい文章を書き、けむにまかなければならないらしい。