ナポリ


前にナポリを案内してくれたアレッサンドラが、ナポリで市場をやってたから、出かけた。彼女は修復の仕事をしてるんだけど、自分と仲間の男の子と作ったものを売るっていうのだ。場所はヴォメロの丘。フニコラーレで上る。ナポリって、下の世界と上の世界があるらしく、駅の辺りの下の世界はホントに騒々しいし、恐くてあんまり歩きたくない雰囲気だけど、上に上がると静かで、ちょっとは安心して歩ける。
ゆんぢの友達が下に住んで1年近くになるんだけど、周りの日本人たちはしっかり、物を盗まれたり、ナイフを突きつけられたりしてるらしい。彼自身はそういう目に遭わないように細心の注意を払って、とにかく夜は絶対に出歩かないようにしてるっていう。サレルノで1時や2時に通りを歩ける私達とは違って、夜8時には家に帰らなきゃいけないのだ…。

フニコラーレの駅の目の前にアレッサンドラたちがいた。十数人のアーティストたちが自分達の作品を売っている。絵を売る人、陶器を売る人、アクセサリーを売る人…皆色々。アレッサンドラたちはアンティーク調の箱に絵を描いたものとか、寄木で作った飾りとかを売ってた。私が今回ソレントに出かけたのは、寄木細工のお土産を一つ彼に買いたかったからだったんだけど、ソレントでお店を見ようとしたときには閉まってて諦めてたから…ここで気に入った奴を見つけたときはかなり嬉しかった。ソレントのお店で見た奴より、ちょっとシンプルでシックで素敵だった。折角来たから何か買ってあげたかったし、でも無理して買うのは嫌だったから欲しいものが見つかってホッとした。

それからゆんぢとその辺りの通りを少し散歩。ナポリの下の町では買い物なんてほとんどしたことが無いけど、上は静かで通りも広くて安心して買い物ができる。とはいえ、ゆんぢと一緒だからあんまりじっくりアクセサリーや洋服を見るわけにはいかなくて、結局彼とおもちゃ屋さんに入った。彼の小さい弟へのお土産を買いに付き合ったのだ。そこで2人で少しおもちゃを見て買い物もおしまい。フニコラーレで下まで降りて、最後はバス乗り場へ。。。
サレルノには電車でも行けるんだけど、とにかく駅の辺りが恐いし、アレッサンドラにもいつも港から出るバスを勧められるからバスを選ぶ。でもこのバスが終わるのが早くて8時の便が最後。私たちがバス乗り場に着いたのは7時過ぎで、最後から二つ目のバス。発車してすぐに止まった停留所で沢山乗ってきて、沢山の人が立つことになってしまった。でもこのバス、高速を通る。…立って乗って危なくないのかな?皆慣れてるのか普通に立ってたケド…不思議。